ひき逃げ(救護義務違反)の容疑で在宅捜査されていた被疑者の取調べに同行し、不起訴になった事案【大阪】

深夜、路肩に駐車していた車両に自分の車両を衝突させてしまい、その場を立ち去ってしまった事案で、在宅(逮捕・勾留されず、呼出しを受けて任意に警察署に出頭することを「在宅」といいます)で取調べを受けていたからのご相談を受けました。

衝突した車両のなかに人が乗っていたことがあとから判明し、その人がケガをしたことから「ひき逃げ(道路交通法の救護義務違反)」だと言われているとのこと。

しかし、事故が起こったのは深夜で、周辺は暗かったこと、衝突した車両は路肩に駐車されている状態だった(動いていなかった)ことなど、当時の客観的な状況からすると、衝突した車両に人が乗っていたと被疑者の方が認識するのは困難な状況でした。

被疑者の方は、「人が乗っていたとは思わなかった」と主張していましたが、取調べでは、「わからなかったわけがない」「普通は車を降りて確認するはず」などと言われ、信用してもらえない状態でした。

また取調べでは、大きな声で怒鳴られたり、人が乗っていたという認識があったことを認めないと、何度でもいつまでも取調べが続くことになるなどと言われていました。

このような取調べは、自白を強要する違法・不当なものです。

私が弁護人に選任されたあと、警察署長と担当警察官に抗議文を送り、その後の取調べに同行しました。

また、事故当時の客観的状況(事故の時間帯、街灯の数、暗さ、衝突した車両が停車していたことなど)を明らかにしたうえで、車両に人が乗っていたことを認識するのは困難であること、「ひき逃げ」の容疑を争うことを、改めて書面で通知しました。

弁護人が取調べに同行(取調べに立ち会うことはできませんが、取調べ室の外で、取調べが終了するまで待機し、休憩時間ごとに被疑者の方に取調べへの対応の仕方をアドバイス)することにより、警察官の対応は明らかに変わりました。

無理に自白を強要することはなくなり、取調べ自体も、弁護人が同行した日で終了しました。

その後、事件は検察庁に送致され、「ひき逃げ」の容疑については不起訴になりました。

在宅で取調べを受けている被疑者の方には、弁護人がついていないことが多いため、違法・不当な取調べが行われがちです。ときには、暴言を吐かれたりすることもあります(警察官の暴言がICレコーダーで録音されていた事案が報道されたこともあります)。

このような取調べによって、やってもいないことを自白してしまうことのないように、早い段階で弁護人をつけ、取調べへの対応についてアドバイスを受けることが大切です。

当事務所は、在宅事件の弁護活動の経験が豊富で、不起訴となった事案が多数あります。ぜひお早目にご相談ください。

 

ひき逃げ(救護義務違反)の容疑で在宅捜査されていた被疑者の取調べに同行し、不起訴になった事案【大阪】